こんにちわ、流山おおたかの森西口の歯科医院 松井デンタルオフィスです。
当院では、歯科医師1名が並列治療を行わず1列での治療、複数台のマイクロスコープを用いた専門性の高い歯科医療を提供することを目標として診察を行っております。
さて、今回のタイトルは「抜歯から保存へ」です。
様々な術式、材料、知見の積み重ねにより従来では抜歯しか方法が取れなかった歯も保存できる可能性が増えてきました。
※ただ、抜歯しか治療方法が無い歯も存在します。保存不可の歯を無理に残すことは推奨いたしません。
それは周囲組織にダメージを与え、結局他の歯の寿命も短くしてしまうからです。
今後何回かにわけて、歯科医療が現在どこまできているか、当院ではどこまで行っているかを紹介していきたいと思います。
専門用語も出てくるかもしれませんが、なるべく簡潔な言葉を使い皆様にお伝えできればと思います。
文章が多くなり読みづらいと思います。今後イラストなどが増やせればと思いますが、
最初は文章で申し訳ございませんが宜しくお願い致します。
「抜歯から保存へ」
①主にマイクロスコープとラバーダムを用いた根管治療→歯の治療
②再生材料を用いた骨欠損を補う歯周再生治療→歯茎の治療
①歯の治療におけるマイクロスコープの登場は歯科治療に革命をもたらしました。
見えることによる原因の発見、除去、歯の切削量の減少などです。特に根管治療(根の治療)では効果絶大です。
今までは
・根の先の膿が大きいから抜歯しましょう
が、まかり通っていました。
根尖に膿が大きくできると、その改善は難しく予後不良と考えられていたからです。
では何故、改善が難しいのでしょうか?
A.根管内の細菌の除去ができないから
に、尽きます。根の先の膿は細菌由来です。
では、この細菌はどこから来るのか?
A:自分の唾
です。なので、多くの歯科医院の現状であるラバーダムをしない根管治療は治療をしているのか、根管内に細菌を招き入れているのかわかりません。当院では1列診療の利点を用いて根管治療においてラバーダムを殆どの患者様に使用しています。
※不快感からラバーダムを使用できない方、ラバーダムを使用しない場合もございます。
このページの最初の根管治療の症例です。患歯に強い咬合時痛が出ていました。
レントゲン写真では根管治療の不備が疑われ、根尖部の膿の透過像もあったため治療となりました。
左側の写真は根の上部からマイクロスコープで覗いた写真です。
根管内部の汚染がひどくドロッとした感じになっています。
これは根管内の細菌による汚れです。これが根の先へ移動し、炎症を起こし痛みとなります。
Afterの写真ではだいぶキレイに見えると思いますが、通常の治療では全て手探りのため汚れを落としきるのは不可能に近いです。「きちんと覗きながら治療が出来る。」これがマイクロスコープの強みです。
歯の周囲が黒くなっておるのは、黒色のラバーを使用したラバーダム防湿を行っています。
この様に痛みのある歯、腫れている歯でも、根管内の汚れ、細菌を取り除くことで腫れを抑え抜歯を回避できる可能性が高くなりました。
また保険診療でも大臼歯においてCT撮影が認められています。CTで撮影することで未発見の根管の発見や、残存物質の除去が
保険診療内でも精一杯歯の治療が出来るようにCT、マイクロスコープを全勤務医が使用できるよう技術向上に努めています。
長くなってきましたので、ここで失礼致します。
次回以降も現状行える保存歯科の可能性についてお話したいと思います。
松井デンタルオフィス