こんにちは!流山おおたかの森西口の歯科医院松井デンタルオフィスです!
さて、今回は抜歯から保存への第2回目です。
第1回はこちらからどうぞ。
今回も根管治療をメインにお伝えしていこうと思います。
マイクロスコープと並ぶ大事な根管治療のアイテムはラバーダム防湿です。
これは術式の1つでラバーとクランプ(金具)を用いた唾から歯を守る壁を作る術式です。
この様に装着し治療中の歯を唾液から守ります。
唾液に汚染された根管は根尖性歯周炎という膿を歯根に作ることがあります。基本的には無症状ですが、徐々に拡大し歯を支える骨(歯槽骨)を溶かしていきます。マグマの様に根の先に溜まった膿は突然痛みや腫れとして出ることがあります。これが急性根尖性歯周炎と呼ばれ、「歯が痛くて顔が外から見てわかるくらいに腫れた」の主な原因です。
海外の論文では
抜髄(初めて神経を取る治療)処置の治療成功率は80-90%と非常に高い率を出しています。
※この「治療成功率」の定義は論文よって変わりますが、多くの場合は術後1−2年後にレントゲンにて患部を撮影し、根尖に膿ができているかいないかで判断しています。
日本の場合は40-60%と言われています。
※選択する論文よって異なりますが、海外よりもかなり低い数値になります。
主な原因は2つ。
・ラバーダムを使用しない。
・保険診療における費用が低いため、きちんとした診療ができない です。
ラバーダムは装着するのにも時間がかかりますし、ラバーの費用は保険診療で負担できないため完全に歯科医院の
善意による処置になります。マイクロスコープも重要ですが、膿を作る、作らないに関してはラバーダムの方が重要です。
海外での根管治療は10万〜20万円が一般的です(被せもの費用別)。治療の難易度、歯根の本数などにより更に増えます。
松井デンタルオフィスでは、保険診療を基本にラバーダム・マイクロスコープを使用し、根管治療によって
より歯の保存ができるように努力をしております。
しかし、私達は論文を読み勉強会に出席し新しい根管治療における材料を準備し、より最善の根管治療を行いたいと常に考えております。
難易度の高い症例の場合には保険診療では行えない場合もあり、自由診療でのご案内や専門医をご紹介することもございます。その場合には患者様に説明し、選択していただきます。
だらだらと長時間をかけた根管治療は功を奏さないことは論文としてはっきりしています。
根管治療のセカンドオピニオンが増えていますので、歯の保存のお話と共にさせていただきました。
ただ、まずは虫歯にならないこと!予防歯科です!!
歯の保存は「治療よりも検診による予防」として話を終えたいと思います、
長文失礼いたしました。
松井デンタルオフィス